体脂肪率計算

医学監修:本記事は健康運動指導士および管理栄養士の監修のもと作成されています。

最終更新:2025年7月30日

免責事項:本計算ツールは一般的な推定値を提供するものであり、医学的診断や治療の代替ではありません。正確な体組成測定や健康相談については、医療専門家にご相談ください。

体脂肪率計算ツールについて

この体脂肪率計算ツールは、Deurenberg式という科学的に検証された計算式を使用しています。年齢、性別、BMI(体格指数)を考慮して体脂肪率を推定します。

計算方法の詳細

使用計算式(Deurenberg式):

※ この式は欧米人を対象とした研究に基づいており、アジア人の場合は若干の誤差が生じる可能性があります。

測定の精度について

本ツールの推定精度は約±3-5%です。より正確な測定をお求めの場合は、以下の方法をお勧めします:

体脂肪率の判定基準

以下の表は、日本肥満学会および厚生労働省の基準に基づく体脂肪率の分類です:

分類 18-39歳男性 40-59歳男性 60歳以上男性 18-39歳女性 40-59歳女性 60歳以上女性
やせ 10%以下 11%以下 13%以下 20%以下 21%以下 22%以下
標準(-) 11-16% 12-17% 14-19% 21-27% 22-28% 23-29%
標準(+) 17-21% 18-22% 20-24% 28-34% 29-35% 30-36%
軽肥満 22-26% 23-27% 25-29% 35-39% 36-40% 37-41%
肥満 27%以上 28%以上 30%以上 40%以上 41%以上 42%以上

出典:日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

⚠️ 重要な注意事項

BMI(体格指数)との関係

BMI(Body Mass Index)は体重と身長から算出される指標で、肥満度を示します。体脂肪率とBMIは密接に関連していますが、以下の重要な違いがあります:

BMIの特徴

  • 体重と身長のみで計算
  • 筋肉と脂肪を区別しない
  • 簡単に測定可能
  • 集団の肥満度評価に適している

体脂肪率の特徴

  • 体組成(脂肪と筋肉)を考慮
  • より正確な健康評価が可能
  • 測定にやや専門的な機器が必要
  • 個人の健康管理に適している

例:筋肉量が多いアスリートの場合、BMIは「肥満」と判定されても、体脂肪率は「標準」または「やせ」の範囲にあることがよくあります。

基礎代謝との関係

基礎代謝は、安静時に消費されるエネルギー量を示します。体脂肪率と基礎代謝には以下の関係があります:

筋肉量と基礎代謝の関係

適切な体脂肪率を維持することは、基礎代謝を高く保ち、太りにくい体質を作るためにも重要です。

健康的な体脂肪率の維持方法

推奨される方法

  1. 適度な有酸素運動:週150分以上の中強度運動
  2. 筋力トレーニング:週2-3回の筋トレ
  3. バランスの良い食事:タンパク質、炭水化物、脂質の適切な摂取
  4. 十分な睡眠:7-9時間の質の良い睡眠
  5. ストレス管理:適切なストレス対処法の実践

関連ツール:

カウプ指数計算 BMI計算

よくある質問

体脂肪率とBMIの違いは何ですか?

体脂肪率を正確に測定する方法は?

体脂肪率の測定方法は精度とコストによって以下のように分類されます:

🥇 高精度測定法(医療機関・研究施設)
  • DEXA法:精度±1-2%、費用1-3万円
  • MRI/CT:精度±1-2%、費用3-5万円
  • 水中体重測定:精度±2-3%、特殊施設のみ
🥈 中精度測定法(一般的)
  • 生体インピーダンス法(BIA):精度±3-5%、家庭用体組成計
  • 皮下脂肪厚測定:精度±3-4%、専門家による測定
🥉 推定法(簡易)
  • 計算式(本ツール):精度±3-5%、無料
  • 目視評価:精度±5-10%、専門家による

推奨:定期的な健康管理には家庭用体組成計、詳細な評価にはDEXA法をお勧めします。

理想的な体脂肪率の目安は?

理想的な体脂肪率は、性別、年齢、活動レベルによって異なります。以下は日本肥満学会の基準に基づく推奨値です:

👨 男性の理想値
  • 18-39歳:11-16%
  • 40-59歳:12-17%
  • 60歳以上:14-19%
👩 女性の理想値
  • 18-39歳:21-27%
  • 40-59歳:22-28%
  • 60歳以上:23-29%
🏃‍♂️ アスリート・特殊な場合
  • 男性アスリート:6-13%
  • 女性アスリート:14-20%
  • 妊娠・授乳期:通常より高めが推奨
  • 高齢者:筋肉量維持を優先

注意:極端に低い体脂肪率は、ホルモンバランスの乱れや免疫機能の低下を引き起こす可能性があります。

体脂肪率を健康的に改善する方法は?

体脂肪率の改善には、科学的根拠に基づいた総合的なアプローチが最も効果的です:

🏃‍♀️ 運動プログラム

有酸素運動(週150分以上):

  • 中強度:早歩き、軽いジョギング、サイクリング
  • 高強度インターバル(HIIT):週2-3回、20-30分

筋力トレーニング(週2-3回):

  • 大筋群を中心とした複合運動
  • 8-12回×3セット、適切な負荷設定
🍎 栄養管理
  • カロリー収支:消費カロリー > 摂取カロリー(月1-2kg減量ペース)
  • タンパク質:体重1kgあたり1.2-1.6g
  • 炭水化物:全体の45-65%(複合炭水化物中心)
  • 脂質:全体の20-35%(不飽和脂肪酸中心)
😴 生活習慣
  • 睡眠:7-9時間の質の良い睡眠
  • ストレス管理:瞑想、ヨガ、趣味活動
  • 水分摂取:1日2-3リットル
  • 食事タイミング:規則正しい食事時間

⚠️ 避けるべき方法:

  • 極端なカロリー制限(1日1000kcal以下)
  • 単品ダイエット
  • 過度な有酸素運動のみ
  • サプリメントのみに依存

推奨:月1-2kgのペースで減量し、専門家(管理栄養士、トレーナー)の指導を受けることをお勧めします。

BMI(体格指数)とは何ですか?

BMI(Body Mass Index:体格指数)は、WHO(世界保健機関)が定めた国際的な肥満度判定基準です。

📊 BMI計算式

BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)²

例:身長170cm、体重65kgの場合
BMI = 65 ÷ (1.70 × 1.70) = 22.5

🏥 日本肥満学会の判定基準
BMI値 判定 健康リスク
18.5未満 やせ 低体重リスク
18.5-24.9 普通体重 標準
25.0-29.9 肥満1度 軽度リスク
30.0以上 肥満2度以上 高リスク

活用場面:健康診断、生活習慣病予防、集団の健康状態評価など

体脂肪率が高いのにBMIが正常な場合の原因は?

この状況は「隠れ肥満」と呼ばれ、現代人に増加している健康問題です。

🚨 主な原因
  • 筋肉量の減少:加齢、運動不足による筋肉量低下
  • 内臓脂肪の蓄積:食生活の乱れ、ストレス
  • 基礎代謝の低下:年齢とともに代謝が減少
  • 運動不足:デスクワーク中心の生活
⚠️ 健康リスク
  • 糖尿病リスクの増加
  • 心血管疾患のリスク上昇
  • メタボリックシンドローム
  • 骨密度の低下
✅ 改善方法
  1. 筋力トレーニング:週2-3回の筋トレで筋肉量増加
  2. 有酸素運動:内臓脂肪の燃焼促進
  3. 食事改善:タンパク質摂取量の増加
  4. 定期測定:体組成計での継続的なモニタリング

推奨:BMIが正常でも体脂肪率が高い場合は、体組成の改善を目指し、必要に応じて医療専門家にご相談ください。

📚 参考文献・出典