標準偏差の計算方法|母集団・標本の公式と例

標準偏差の計算手順を説明する図
標準偏差は、データが平均からどの程度離れているかを表す指標です。

標準偏差を求めるには、平均を計算し、各データと平均との差を二乗して合計し、母集団なら個数、標本なら個数から1を引いた数で割ります。最後に平方根を取ると、元のデータと同じ単位の標準偏差になります。

この記事では、7つの数値を使って母標準偏差と標本標準偏差を順番に計算します。分母の選び方、途中計算、Excelでの確認方法、よくある間違いもまとめています。

計算式の要点

母標準偏差:σ = √[Σ(x − μ)² ÷ N]

標本標準偏差:s = √[Σ(x − x̄)² ÷ (n − 1)]

対象となる全員のデータなら N、大きな集団から抽出した標本なら n − 1 を分母にします。

標準偏差が表すもの

標準偏差は、データが算術平均の周りにどの程度散らばっているかを示します。値が小さいほど平均の近くに集まり、値が大きいほど広い範囲に分布しています。最小値と最大値だけを見る範囲と違い、すべてのデータを使って計算します。

母集団と標本の選び方

説明したいグループの全データがそろっている場合は母標準偏差を使います。大きな母集団の一部を観測して全体を推定する場合は標本標準偏差を使い、偏差平方和を n − 1 で割ります。データの個数ではなく、データが何を表すかで選択してください。

手計算の6ステップ

  1. データを確認する。単位と測定対象をそろえます。
  2. 平均を求める。合計を個数で割ります。
  3. 平均との差を求める。各値から平均を引きます。
  4. 差を二乗する。正負の差が相殺されないようにします。
  5. 合計して分母で割る。母集団は N、標本は n − 1 です。
  6. 平方根を取る。元の単位に戻ります。
標準偏差を求める6段階の図
平均、偏差の二乗、分散、平方根の順に計算します。

7つの数値による計算例

データを 4、8、6、5、3、7、9 とします。合計は42、個数は7なので平均は6です。

値平均との差偏差の二乗
4−24
824
600
5−11
3−39
711
939
合計028

母集団として扱う場合は 28 ÷ 7 = 4、平方根を取って母標準偏差は2です。標本として扱う場合は 28 ÷ 6 ≈ 4.6667、平方根を取って標本標準偏差は約2.1602です。

結果の読み方

標準偏差は元データと同じ単位です。平均、データ数、分布の形、外れ値と一緒に解釈してください。正規分布に近い場合は約68%が平均±1標準偏差に入るという目安がありますが、すべてのデータに当てはまる決まりではありません。

よくある間違い

  • 母集団なのに n − 1、標本なのに N を使う。
  • 偏差を二乗せず、そのまま合計する。
  • 分散で止めて平方根を取らない。
  • 単位の異なる値を混ぜる。
  • 途中で丸めてしまう。

Excelで計算する方法

標本標準偏差は =STDEV.S(A1:A7)、母標準偏差は =STDEV.P(A1:A7) で計算できます。関数を選ぶ前に、セルの範囲と母集団・標本の定義を確認してください。

よくある質問

標準偏差とは何ですか?

標準偏差は、データが平均からどの程度離れているかを表す指標です。値が小さいほどデータは平均の近くに集まっています。

母標準偏差と標本標準偏差はどう使い分けますか?

説明したいグループの全データなら母標準偏差、一部のデータから大きな集団を推定するなら標本標準偏差を使います。

標準偏差が負になることはありますか?

ありません。標準偏差は分散の平方根なので、必ず0以上になります。すべての値が同じ場合だけ0です。

Excelで標準偏差を計算できますか?

はい。標本標準偏差はSTDEV.S、母標準偏差はSTDEV.Pを使います。データの意味に合う関数を選んでください。

まとめ

平均からの差を二乗して分母で割り、平方根を取ると標準偏差を求められます。データが全体か標本かを明記し、途中で丸めず最後に必要な桁数へ丸めてください。数値を入力して確認したい場合は標準偏差計算機を利用できます。